なぜ世界的エネルギー危機は不可避なのか?

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原油価格が高騰する現在、エネルギーの確保は重要な課題ですが、

日本近海には大量の「燃える氷」メタンハイドレートが埋まっていることはご存知ない方も

多いのではないでしょうか。


原油価格が高騰すると原油採掘コストが(相対的に)下がり、

(これが原油埋蔵量「あと何年」というのが信用できない理由なのですが、)

このことはこれまでの莫大な開発・採掘コストが全く採算ラインに乗らなかった

メタンハイドレートについても同様です。


つまり原油価格が上がれば上がるほど、メタンハイドレート採掘にとっては

朗報だということです。

だからと言ってエネルギー問題について楽観すべきではありませんが、

日本が世界最大のエネルギー大国になれば、これまでの常識は一変するでしょう。


今日はそのメタンハイドレートについても触れている、

北野幸伯氏のメルマガ「 ロシア政治経済ジャーナル 」についてご紹介します。

私が2年前から取っている、おすすめのメルマガです。


=== RPE Journal===================================================


ロシア政治経済ジャーナル No.521

2008/5/29号

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はじめまして。RPE発行者北野です。RPEのモットーは、
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★なぜ世界的エネルギー危機は不可避なのか?


全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!

いつもありがとうございます。

北野です。

全然関係ない話から入りますが、アメリカの赤ちゃんは
オバマさん支持らしいですね。


いますぐ確認してみましょう。

http://jp.youtube.com/watch?v=WBuEqzGm3VA&feature=related
(1歳の赤ちゃんが「オバマに投票せい!」と両親を説得)


さて、読者の南さんから、


「ガソリンがあがってしんどいです。石油価格はどこまであがるの
でしょう?」


短期ではわかりませんが、長期では上がりつづけるでしょう。

説明します。


▼「投機資金が原油価格高騰の原因」ってなんですか?


原油価格は、短期と長期で見る必要があります。

短期の価格は投機資金の流れできまる。

長期の価格は需給関係できまる。

07年初60ドル台だった原油価格は、なんと130ドルを突破してしま
いました。

これは、普通のマクロ経済では解説できません。

だって、



アメリカ経済が減速する → 石油の消費が減る →原油価格は
下がる



となるはずでしょう。

しかし、そうなっていないのを「投機資金が・・・」と説明される。




<エネルギー白書>原油高騰は投機資金が相場押し上げ

5月27日10時48分配信 毎日新聞

政府は27日の閣議で07年度のエネルギー白書を決定した。

原油価格の高騰について、原油先物市場に流入する投機資金が
相場を押し上げていると指摘。

07年下半期の米国産標準油種(WTI)の平均価格1バレル=90
ドル程度のうち、需要と供給のバランスを反映した実勢価格は60
ドル程度で、3分の1の30ドル程度は投機資金による押し上げと
する分析を明らかにした。>



需要と供給のバランスを反映した実勢価格は60ドル程度だそうで
す。

後は投機資金による押上げだと。

で、なんで投機資金が原油市場に流れ込んだのか?



<白書は原油高騰について、アジア諸国の需要が増加している
ほか、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムロー
ン)問題の影響で、金融市場からの原油市場への流入が急増してい
ることが要因と指摘した。>(同上)



「(サブプライムローン)問題の影響で、金融市場からの原油市場へ
の流入が急増している」と。

なんとなく見えてきました。

もう少しわかりやすく補足しましょう。

世界の株式市場は6500兆円、債権市場は5700兆円。

これに対し、世界の原油価格決定に大きな影響を与えるNY原油
先物市場は、たったの15兆円。

つまり投機資金がシフトしてくると、グワ~っと価格が上がってしま
うのです。

では短期的に原油価格はどうなるのでしょうか?

これは短期の株予測と同じで、なんともいえません。

ただ、お国の将来を考える場合は長期、つまり需給関係がこれか
らどうなるかが大事。


▼なぜ世界的エネルギー危機は不可避なのか?


私は常々、「『食糧』と『エネルギー』を100%自給するべきと主張して
います。

今までだいぶ笑われましたが、食糧とエネルギー価格の高騰で、最
近は「昔批判してすいません」とワビのメールが届いています。

ここから「ぶった斬り日本問題」を引用します。


●引用ここから



「まず、自給が必要な理由から説明していきます。

長期的に見ると、世界的エネルギー危機が起こる可能性が高いの
です。


第1の理由は、食糧と同じ。

人口が年8000万人増えている。


これは、エネルギー需要が年8000万人分増加していくという意味
です。


第2の理由は、世界経済が拡大していくこと。

年間8000万人子供が生まれても、皆原始人のような生活をしてい
れば、エネルギー消費は増えません。

しかし、彼らは将来、家・テレビ・パソコン・自動車等々を買う。

これらは全て、作るにも使うにもエネルギーを必要とします。

当たり前の話ですが、経済が拡大すれば、エネルギー消費は増加し
ます。

現在代表的なエネルギー源である、石油の消費を見てみましょう。

米エネルギー省によると、一日あたりの世界石油消費量は、2000年
の約7700万バレルから、05年には8500万バレル、10年9400万
バレル、15年1億200万バレル、20年1億1000万バレルと増加しつ
づけていきます。


石油消費量が特に急増していく見通しなのが、成長著しい中国とインド。

同省のデータによると、中国の石油消費量は、1999年の日量430万
バレルから20年には1040万バレルまでに2.5倍増加。

それまで年平均4.3%のスピードで増えつづけていきます。


インドは、1999年の日量190万バレルが2020年には580万バレル
に3倍化。

年平均の増加率は5.4%。


アメリカは、1999年の日量1950万バレルが2020年には2580万バ
レルに。

2020年の時点でも、世界一の石油消費大国にいすわりつづけます。


30年の予測では、中国の消費量は日量1500万バレル。

アメリカは2760万バレル。

アメリカの世界需要に占める割合は23%で依然として首位。

中国は13%で2位。



第3の理由は、新エネルギーの普及が進まないこと。

2000年の時点で、石油は世界のエネルギー消費の39%を占めていま
した。

2位は石炭で24%、3位は天然ガス(22%)4位原子力(6%)とつづきます。

2020年にはどうなるのでしょうか?

37%が石油。

20年間で2%しか減らない。

減るといっても、エネルギー消費全体内の割合が減るだけで、量は前
記のように増加しつづけていきます。

2位は天然ガス(29%)、3位石炭で22%。

残り12%の中に原子力、水力、風力、太陽エネルギー、燃料電池など
が含まれる。


1996~から2020年まで、石油消費量は年平均1.8%ずつ増加して
いく。

天然ガスは同期に、年平均3.3%づつ増加、石炭は1.7%、原子力は
マイナス0.4%となっています。

おわかりでしょうか。

新エネルギーと期待される、風力・太陽エネルギー・燃料電池を全部あ
わせても、20年の段階で全エネルギー消費の5~6%にしかならない。



第4の理由は、石油が枯渇する日が近づいていること。

カナダ、ベトナム、イギリスは5年後(2012年)に枯渇しはじめる。

ノルウェーは7年後、アメリカは10年後、トルクメニスタン11年後、ロシア
18年後、メキシコ20年後、カザフスタン26年後、ナイジェリア29年後、カタ
ール54年後、サウジアラビア84年後、クウェート126年後、イラク127年
後。

もちろん石油は地下にあるものですから、正確な数字はわかりません。

上の予測も当たるかどうかわかりません(例えば、メキシコ政府は07年3
月、同国の石油は後9年で枯渇すると発表した)。

いずれにしても、消費量が増えつづけることを考えると、2040年頃には
深刻な問題が起こってくるでしょう。

そうなると、石油の値段は、長期的に上がりつづけることになります。



石油価格は、投機筋の動きで上がったり下がったりします。

しかし、長期的には中国、インド、その他の国々の経済成長が理由で、上
昇しつづけていくでしょう。

次の段階は、石油が枯渇してくる。

そうなると、石油、天然ガスが集中している、中東、ロシア、カスピ海、南
シナ海で取りあいが起こる。

アメリカが「大量破壊兵器のない」イラクを攻撃した。

全然資源がらみでないと考えるのは、平和ボケです。

特に、アメリカと中国が将来、激しい資源獲得競争を繰り広げることにな
るでしょう。


日本は、どうすればいいのでしょうか?

平和を希求する日本は、アメリカや中国のように力で資源を確保す
ることはできません。

ですから、日本はエネルギー自給率100%を目指すべきなのです。

どうやって???



▼メタンハイドレートが日本を救う


「脱石油」というと、まず皆さんの頭に浮かんでくるのは「原子力」でしょう。

しかし、ロシアに住む私は、チェルノブイリ原発事故の被害にあった
人たちの悲惨な状況をよく知っています。

国土の狭い日本に原発をドンドン建てるというのは、お薦めできません。

そして、風力、太陽光発電、燃料電池もなかなか普及が進まないと
いう予測。

日本に救いはないのでしょうか?


あるのです。

それがメタンハイドレート。

簡単にいうと、「凍結状態のメタンガス」。


メタンハイドレートは、メタンを中心に周囲を水分子が囲んだ形にな
っている物質です。

永久凍土や海底に存在していますが、ほとんどは海底にあります。

メタンハイドレートの見た目は氷と同じ。

しかし、火をつけると燃えるので、


「燃える氷」


と呼ばれます。

1立方メートルのメタンハイドレートを解凍すると164立方メートルの
メタンガスになる。

石油、石炭と比較すると、燃焼時の二酸化炭素は半分ほど。

温暖化対策にも有効な新エネルギーで、燃料電池のエネルギーと
しても使えます。

アメリカ地質調査所とエネルギー省のデータによると、世界のメタン
ハイドレートは、陸域で数十兆立方メートル、海域で数千兆立方メ
ートル。

これは、世界天然ガス確認埋蔵量(145兆立方メートル)の数十倍。

天然ガス、原油、石炭の総埋蔵量の2倍以上といわれています。

まさに世界を救う新エネルギーといえるでしょう。

ここからが重要。

メタンハイドレートは日本周辺にたっぷりあることがわかっています。

アメリカエネルギー省によると、南海トラフ(東海地方沖から宮崎県
沖)北側に4200億~4兆2000億立方メートル。

地質調査所の調査では、南海トラフ、北海道周辺海域に、6兆立方
メートルが存在する。

これは、日本の天然ガス使用量の100年分(!)に匹敵します。

日本近海は、なんと世界最大のメタンハイドレート量を誇っている。

そのため、日本は石油枯渇後、世界最大のエネルギー資源大国に
なる可能性があるのです。

これは、眉唾でもトンデモ系でもありません。

ウソだと思う人は、政府に問い合わせてみてください。

そして、夢物語でもなく、政府、東京ガス、三井造船、三菱重工、日
立製作所、日石三菱などが、研究開発に取り組んでいます。

具体的には、01~02年に南海トラフで詳細なメタンハイドレート分
布調査が実施されました。

カナダのマッケンジーデルタでは02年3月、カナダ、アメリカ、ドイツ
の共同研究チームが、産出実験を実施。

世界ではじめて、地下天然メタンハイドレートからメタンガスを遊離、
地上で燃焼させることに成功。

04年、南海トラフ16地点で採掘が行われ、メタンハイドレートの存
在様式調査が実施されました。

今後、11年までに日本周辺海域で、メタンハイドレートからメタンガ
スを生産するための実験が実施されていく。

そして、2016年から実用化されていく予定なのです。

順調に行けば、日本のエネルギー自給率100%も不可能ではあ
りません。

●引用ここまで。


世の中には、予測できる未来と予測できない未来があります。

食糧とエネルギーは「予測可能な未来」

方向性ははっきりしているのですから、「無理だ!」「無理だ!」と
いわずに1%でも自給率を上げる道を模索していくべきでしょう。

ここではメタンハイトレードの例をあげましたが。

例えば、政府が主催して、毎年「風力発電・太陽光発電効率コン
テスト」を開いたらどうでしょうか?

そして、コンテストに勝利した発電機を国・県・市の施設(例えば学
校・市役所等)に設置していく。

いらん道路建設にまわす金を、クリーンエネルギーの普及と自給
率アップに使えばいい。

勝利した企業には大量注文が来ますから、死に物狂いで効率ア
ップに励むことでしょう。

効率がよくなれば、日本中の一般家庭も取り付け、


「あまった電気を電力会社に売って、副収入を得ましょう!」


なんて話もじゃんじゃん出てくることになるでしょう。


千里の道も一歩から。

(おわり)

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この記事へのコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2008/06/02(月) 16:12 | | #[ 編集]
このコメントは管理者の承認待ちです
2008/06/02(月) 16:49 | | #[ 編集]
 エネルギーの自給自足が実現すれば少しは国民は安心できる世の中になるでしょう。
 が、実質、09年にガソリンが高沸すれば特に地方の人たちが影響受けるのは明白なので、やはりそういう弱者のことも考えた政治が必要だと思います。
 そういう意味では、暫定税率なんて最低な立法ですね。
 短期的には東京に住んでいれば、電力さえあれば移動にはさして困らないでしょうが、地方では車は必需品。そしてたとえば石油を使わないエネルギーを活用しようにも、その買い替えにも莫大な費用がかかるんじゃないでしょうか。
 公共交通機関を使えばいいと簡単に言う人がいますが、実際そういう人はタクシーやお抱えの運転手付き自動車にしか乗ったことがない人ばかりだと思いますけどどうでしょうね。
 今日のニュースでみた大阪市職員の「わたしたちは悪いことしましたか?」なんていう自覚がない質問が出るようではお先真っ暗だと思いますけどね。 
2008/06/02(月) 22:10 | URL | ノブ #t2ho8AJg[ 編集]
私も『なぜ石油価格が上がっているのだろう?』と思っていた所、
このブログを読んで、ホントにすっきりしたので、感謝感激、秀樹感激です。


当時の僕の理解は、サブプラム問題による株・債権下落のため、
投機的な資金が石油市場に流れたとだけしか考えていませんでしたが、
実需も増えているという事に目からウロコです。。

なので当時考えていた私のシナリオは、
石油価格上昇
→メーカーなどの各企業の収益悪化
→株が下落
→石油市場から株式市場に資金が戻る
→石油価格下落

と考えていましたが、書いてある通り、実需が増えているということと、
案外石油市場のマーケット規模が小さいということもあって、
長期的にも石油価格が上昇していくのだろうなということが理解できました。


これは、まさかまさかの長期的なビバ!インフレですかね。。
(と言うことは、、
→株が上昇
→石油価格上昇のアゲアゲですかね。)


インフレをあんまり望まない私はメタンハイドレート炸裂に期待します。
では!

P.S.
全然関係ないですが、数年前、ジムロジャースが『コモディティに投資しろ!』
と言っていたのが、まさにその通りになりました。
あの爺さん、なかなかやるねぇ。。
2008/06/04(水) 00:43 | URL | natural wave #-[ 編集]
>特に地方の人たちが影響受けるのは明白なので、やはりそういう弱者のことも考えた政治が必要だと思います。

これは重要な指摘だと思います。

ただ、温暖化防止の世界的な流れの中で、石油使用は抑制される方向です。(メタンハイドレートはメタンガスで、同じく温室効果ガスですが、石油よりは幾分マシです)

石油価格は投機もありますが、長期的には需要増大を見越して上がっている部分があり、(税金以外は)政府といえども価格をコントロールできません。(石油価格を政府がコントロールしていた時代はとうの昔に終わりました)

エネルギー問題と、「地方切捨て」の問題は別に考慮すべきで、車や公共交通機関が都心とは違う地方には、それに応じた配慮が必要となりましょう。

イギリスではガソリンはリットル200円前後です。そこから見れば、日本のガソリンは格安のように見えます。(そのうえ、イギリスは産油国なのです)

2008/06/04(水) 08:16 | URL | 管理人 #-[ 編集]
コメントありがとうございます。

石油価格高騰で儲かるのは産油国。

産油国のオイルマネーは結局、欧米の株式に流れ込むので、確かに株は上がるかもしれませんね。

(しかしいつでも金融収縮は起こる可能性があり、注意が必要です。)

そういえば、おすすめいただいた

「資産運用のカラクリ」シリーズ①~③はもうすぐ読み終わります。

楽しい本を推薦いただいてありがとうございます。

記事で紹介したメルマガ発行者北野幸伯氏の

「ボロボロになった覇権国家(アメリカ)」

なんかもおすすめです。世界政治がものすごくよくわかります。
(いずれブログで紹介したいと思います)
2008/06/04(水) 08:24 | URL | 管理人 #-[ 編集]
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秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
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